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Niwayama Gallery 庭山ギャラリー

Artist

12  ウッチェロ/Uccello(1397-1475)

1450s 婦人の肖像/Portrait of a Woman(メトロポリタン) Tempera and gold on canvas,transferred from wood

ウッチェロはフィレンツエの人で、遠近法の研究に打ち込み、またフィレンツエとミラノとのサン・ロマーノの戦いを描いて有名。美術史では落とせない画家であるが、女性を描いた絵が現存していない(未発見?)らしく、鑑賞できない。この作品は、じつはウッチェロの作ではなく、無名の画家のもの。メトロポリタンの解説だと、ドメニコ・ヴェネツイアーノとウッチェロの影響を受けた作品とのことである。プロフィールは、当時のフィレンツエでの肖像画の主流。おそらくウッチェロも貴顕から肖像画の依頼を受けていたはずなのでこのようなものを描いたであろう。そのような観点から鑑賞しなくとも、眼から眉にかけて化粧を施し、真珠で飾ったこの若い女性を髪の毛先まで丁寧に描いたこの絵は魅力が高い。

  • AP19

1460年頃 若い貴婦人の肖像(イザベラスチュワート)

ボストンのイザベラスチュワート美術館に何げなく掲げられているこのプロフィールは、ローマ以来の伝統にのった正統派の肖像画だが、ウッチェロに帰属するとの説明がされていて、本人の真筆との表明はない。高価なラピスラズリを使用しているから依頼者の財力も想像がつく。髪の毛をたくし上げて巻き込みこれを帽子様の布で頭髪を覆っているが、肖像画としてはあまり見かけない。色白で鼻梁が明確鋭角でクリヴェリの描く女性に通じる美人である。

  • AP20

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