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Niwayama Gallery 庭山ギャラリー

Artist

37  レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)

1472-5年 受胎告知/Annunciation(ウフィッツイ) Oil on wood
  • AP91
  • AP91-2

1474/78年 ジネヴラ・ベンチ/Ginevra de’ Benci(ワシントン) Oil on panel
  • AP92

1475年 キリストの洗礼/The baptism of Christ(ウフィッツイ) Tempera and oil on wood
  • AP93
  • AP93-2

1491-9年 岩窟の聖母/The Virgin of the Rocks(ロンドン) Oil on poplar,thinned and cradled
  • AP94
  • AP94-2
  • AP94-3
  • AP94-4

1495年頃 ラ・ベル・フェロニエール/Portrait of a Woman also known as La Belle Ferronniere(ルーブル) Oil on wood(walnut)
  • AP95

1513年未完成 聖アンナと聖母子/The Virgin and Child with St.Anne(ルーブル) Oil on wood(poplar)
  • AP96

1503年頃 モナリザ/Presumed Portrait of Lisa Gherardini,also known as The Mona Lisa(ルーブル) Oil on wood(poplar)
  • AP97

ルーブル美術館を時代順に鑑賞していって、レオナルドの絵画の前に立つと、絵画自体がそれ以前のものと全く異なる印象を強く受ける。その最大の原因は、人体その他に輪郭線がなく境界がぼやけているように見えることである。また、注意して絵の細部を見るとその筆致の細密・入念さに驚く。彼が開発したとされるスフマート画法とは、油絵具やニスを薄く積み重ねていくもので、これにより微妙な陰影や明暗がつけられ物体の立体的な自然な描写ができることが特徴だ。

レオナルドが、あらゆる点でマルチな天才であったことは、ここに記載するまでもないので、写真だけを並べた。(AP93)は、ヴェロッキオの作品であるが、左側の天使の箇所はレオナルドの筆による。その他右側の洗礼者ヨハネにもヴェロッキオの弟子が手を貸しているなどの指摘もなされている。弟子のレオナルドの部分を見て師匠ヴェロッキオは画家でありつづけるのを断念したとは有名な話だ。筆致の入念さは、髪の毛の部分を見るとよくわかる。これだけ精妙・丁寧に描かれた髪が以前にあったであろうか。モナリザの絵は、遺憾ながら画面を保護するために透明な板があるため、板越しの撮影では限界があり、失敗作しかできなかった。ただ、この絵を落とすわけにはいかないので、あえて参考にアップするが、ご容赦されたい。

モナリザで彼の描いた女性が美人といわれる範疇にはいるかは、意見はわかれるだろうが、人間の表情がこんなにも豊かだということは認めざるをえない。

(AP94)の岩窟の聖母子における天使の頭部は、男女の性別と無関係に神々しい美しさというしかない。この構図とほとんど同一の絵画がルーブルにあり、ルーブルのほうが先に描かれ、ロンドンのものはその後の作品であるようだ。しかし、私はロンドンのほうが、レオナルドらしく好きであるので(特に天使の表情)、ここにはロンドンを掲載した。なお、参考までに、(AP94)-4として、ルーブルの天使部分を掲載するので、参照されたい。

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