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Niwayama Gallery 庭山ギャラリー

Artist

10  フラ・アンジェリコ/Fra Angelico(1395-1455)

1430-32年頃  聖母戴冠/The Coronation of the Virgin(ルーブル) Tempera,oil on wood

フィレンツエ近郊の出身で、ロレンツオ・モナコのもとで絵の修行をし、のちドミニコ会の修道僧として画家活動をする。聖職者として清貧な生活を送り、人格円満であって内外から尊崇を集めており、晩年にはフィレンツエ大司教候補にも擬せられている。聖母が天国でキリストから冠を授かるこの場面は、絢爛豪華な色調で、金箔と高価なラピスラズリを使用した青色が印象的である。アンジェリコは多数の聖人や天使で大画面に埋め尽くすような構成をよくしているが、本作品でも全く破綻はなく、床部分には遠近法を取り入れている。聖母は横顔を向けており、長い髪を顔の左側に寄せているのであたかも短髪に見える。横顔のせいもあって、特段の個性が表現されているとはいいがたい。本作品は宗教画そのものであって、ここには人間を世俗化させて追求する姿勢はない。なお、制作年に関しては異論があるようである。もともとサンマルコ修道院に描かれていたものをナポレオンがフランスに強奪していったもののようだ。

  • AP15
  • AP15-2

1434/5年 聖母戴冠/Glorification of the Virgin with Angels and Saints(ウフィツイ) Tempera on wood

(AP15)と同様な色調を駆使して描かれているが、聖母は斜め正面を向いている。光り輝く中の聖母は人間的な表情をして、アンジェリコなりのモデルが推測できるだろうか。

  • AP16
  • AP16-2

1435年 聖母子/Madonna and Christ Enthroned (ウフィッツイ) Tempera on wood

少し垂れ眼の聖母マリアで、控えめの人柄に見える。親近感に溢れる聖母である。

  • AP17
  • AP17-2

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