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Niwayama Gallery 庭山ギャラリー

Artist

74  ブロンジーノ/Agnoio Bronzino(1503-1572)

1527/28年 聖家族/The Holy Familyワシントン) Oil on panel

ブロンジーノはポントルモの弟子。30歳代からメディチ家のトスカーナ大公の宮廷画家として活躍した。本作品の聖家族は、マリアの緑色のケープが眼につく。イエスのとってつけたポーズとか、聖アンナの大げさな表情に違和感を持つ人もいよう。マニエリスムならではの構図であろう。マリアの顔の表情は、後日の一連の肖像画のそれを予兆させる。

  • AP204

1538/40年 聖家族と洗礼者ヨハネ/Holy Family with the Young St.John the Baptist”Panciatchi Madonna”(ウフィッツイ) Oil on wood panel

光を登場人物に上手にあてることで、暗い夜の風景から全員が浮かびあがって来ているように見える。マリアの表情はギリシャ彫刻的で、イエスを見守っているが、感情的ではない。

  • AP205

1540年 若い女性と子供の肖像/A Young Woman and Her Little Boy(ワシントン) Oil on panel

トスカーナ宮廷時代の肖像画である。モデルの豪華な衣装へ目を見張るが、どんな物事にも心に動揺をさせないかのごときモデルの硬い表情が印象的である。

  • AP206

1540年頃 聖家族と聖アンナ/The Holy Family with St. Anna and the Boy John(ウイーン)

こちらをまっすぐ見るイエスの眼差しに驚く。歴史画の作中人物が描いている画家を見るということは本来あり得ないことだが、後年のルーベンスはこれを多用している。人物の描写はまるで大理石で彫刻したような冷たく、なめらかな肌触りである。絵画と彫刻の優位性をめぐる当時の理論論争に一石を投じたのではないか、とは所蔵美術館の解説である。

  • AP207

1540年頃 聖母子と聖人/The Madonna and Child with Saints(ロンドン) Oil on wood

イエスが、将来を暗示する十字架を魅入られるように見つめ、マリアはやや心配そうな表情でイエスを見守っている。

  • AP208

1545年 エレオノーラと子供/Portrait of Eleonora of Toledo and her son Giovanni(ウフィッツイ) Oil on wood panel

スペイン王家からトスカーナ公に嫁いだモデルとその子供の肖像画でブロンジーノの最も著名な肖像画である。

  • AP209

1545年頃 ヴィーナスとキューピッドのいる寓意/An Allegory with Venus and Cupid(ロンドン) Oil on wood

いまだにここに描かれた寓意は完全には読み解かれていない。しかし、鑑賞者は寓意に関係なく、ほぼ等身大の裸体画としての魅力と構図の巧妙さに見とれる。トスカーナ大公からこの絵を送られたフランスのフランソワ1世も絵解きに随分と楽しんで時間をかけたであろう。

  • AP210

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