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Niwayama Gallery 庭山ギャラリー

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120  ロコトフ/Rokotov(1735?-1808)

1772年 ストルイスカヤの肖像/Portrait of A.P.Struiskaya(トレチャコフ)

18世紀から19世紀にかけてロシアの近代化とは西欧化のことだった。絵画においても、西欧の画家に学ぶ優秀な者が綺羅星のように現れている。ロコトフは、農奴であったが、ロシア肖像画の世界で最高の評価を受けている。この作品は、彼の最高傑作で、ロシアのモナリザとも呼ばれる。モデルは貴婦人であろうが、装飾品は極力抑えられており、人物そのものを背景から浮かび上がらせている。人物をとりまく空気からほのかな匂いが立ち昇っているようである。これだけ気品のある美人が描かれたのはほとんど奇跡である。
 私もロシアを旅するまで、この絵のことは知らなかった。このようなロシア絵画のすばらしさを享受できないのは、まことにもったいない話だ。もっとロシア絵画が日本で普及される必要があろう。

  • AP277

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