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Niwayama Gallery 庭山ギャラリー

Artist

89  サッソフェラート/sassoferrato(1609-1685)

1640-50年 祈る聖母/The Virgin in Prayer (ロンドン) Oil on canvas

大型の画面に多くの登場人物が満載されている絵画鑑賞に疲れてきたときにこの絵に出合うと、鑑賞者は心の静けさと安定を取り戻し、元気がでる。ロンドンの多くの名画から200点を選択して編纂されたガイドブックにこの絵は搭載されている。
当時、個人的な礼拝用に、この手のマリア像の需要はおおかったようだ。サッソフェラートは、同名の村で出生し、主としてローマで活動した。ラファエロやレーニの影響を受けている。マリアの宗教性と世俗性のバランスをとった、嫌みのない絵画で、美人画の正統である。
サッソフェラートは構図などにオリジナル性が低く、もっぱら礼拝用絵画を描いて生計を立てていたせいでもあるのか、通俗的な匂いを嗅ぎつけられて低い評価に甘んじているが、ロンドンナショナルギャラリーでもっとも心に残る絵画のひとつであることは間違いがない。

  • AP236

1660-85年 抱きあう聖母子/The Virgin and Child Embracing(ロンドン) Oil on canvas

非常に丁寧に細心に磨くように描かれたことがわかる。イエスがマリアにしがみついている様子は、まことに愛らしい。背景にいるのは聖ヨセフ。マリアの顔立ちは、(AP236)に通じる。

  • AP237
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