Niwayama Gallery 庭山ギャラリー

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ルネッサンス後の女性画①-マリア像の追跡

ルネッサンス後になると、女性は理想像としてのマリアにかぎらず、あらゆる角度から画題として取り上げられていった。宗教画として取り上げられることは減少し、いれかわるように肖像画が多くの層の人を対象にするようになる。

歴史画、物語画、風俗画などの流行もあり、さらに19世紀になると印象派の誕生以降はアカデミズムと異なった追求がなされた。

ここでは、まず理想的女性の象徴になったマリア像の追跡をする。マリア以外の聖人もこの範疇に入る。

女性の理想像をマリアや聖女に仮託して描くことは、ここに見るように、17世紀後半になると急激に減少する。すくなくとも世界の美術館から急速に姿を消す。
16世紀の対抗宗教改革で聖母マリアが主役として描写されることがあったが、マリアを描いた大画家は17世紀スペインのムリーリョが最後かもしれない。

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